一歩

一歩

「一歩」とは

知的障碍者のお皿に興味を持っていただて、有難うございます。
見ていただければわかると思いますが、なんとなく惹かれるものを感じます。
陶芸のこういう絵付けって、細かい技法よりも、線の勢いや大胆さが映えます。
その点、通常の絵画よりも知的障碍者に合っているのではないか?と思います。

僕は、ある支援学校(昔の養護学校)で、陶芸を少し教えています。そこで、織部皿の絵付けをやってもらったら、ビックリしました。僕よりよっぽど良い。何度か描いてもらっていると、どう考えても健常者より優れているものを描いてくれます。

しかし、その素晴らしい絵付けも、こういっては何ですが、彼らが仕上げて釉薬をかけると、ほぼ残念なもになり、さらには障害者の作品として売られると悲しい価格になります。

そこで、彼らが優れている絵付け部分だけやってもらい、その前後の工程は、陶芸になれているものがやってみよう。そして、良い物を作って、それなりの価格で売れないものか、挑戦してみようと思いました。

このお皿を作って売ることで、売り上げを彼ら障害者と工房、そして流通が利益をきちんと分け合って、事業として無理せずにずっと続けることができたらと希望しております。

これが、彼らの自立への一歩となれば。と考え、このお皿のことを、
「一歩」
という名前にすることにしました。知的障碍者との協働による陶芸作品群です。どうか今後とも「一歩」をよろしくお願い致します。

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